1. AI-901(Microsoft Azure AI Fundamentals)とは?
Microsoft Azure AI Fundamentals(AI-900) は、AzureのAI・機械学習サービスの基本概念と活用方法を理解していることを証明するMicrosoftのファンデーショナルレベル(入門)資格です。
注意: 試験コードとしては「AI-900」が正式名称です。AIサービスの基礎とAzure上のAI実装の入門として、技術者・非技術者を問わず幅広く取得が推奨されています。
AI技術の急速な普及に伴い、「AIを活用する側の人材」の育成が各企業で課題となっています。AI-900はその第一歩として、AIの基本概念とAzureが提供するAIサービス群を体系的に学べる入門資格です。プログラミング経験は不要で、ビジネス職・管理職の方でも取得できます。
試験の基本情報
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 試験時間 | 60分 |
| 問題数 | 40〜60問 |
| 合格ライン | 700点/1000点満点 |
| 試験形式 | 択一選択・複数選択・ドラッグ&ドロップ等 |
| 受験料 | 約12,500円(税込) |
| 有効期限 | 期限なし(ファンデーショナルレベルは更新不要) |
2. 出題ドメインと配点
| ドメイン | 内容 | 配点比率 |
|---|---|---|
| ドメイン1 | AIのワークロードと考慮事項について説明する | 15〜20% |
| ドメイン2 | Azure Machine Learningの基本原則について説明する | 20〜25% |
| ドメイン3 | Azureのコンピュータービジョンワークロードの機能について説明する | 15〜20% |
| ドメイン4 | 自然言語処理ワークロードの機能について説明する | 15〜20% |
| ドメイン5 | 生成AIワークロードの機能について説明する | 15〜20% |
3. 主要な学習ポイント
AIの基本概念(ドメイン1)
- AIの定義と種類: 機械学習・深層学習・生成AIの違いと関係
- 責任あるAI(Responsible AI): 公平性・信頼性・プライバシー・包括性・透明性・説明責任の6原則
- AIのユースケース: 予測・分類・クラスタリング・異常検知の違い
- 機械学習の種類: 教師あり学習・教師なし学習・強化学習の概念
Azure Machine Learning(ドメイン2)
- Azure Machine Learning Studio: ビジュアルデザイナーとコードベースの開発環境
- AutoML(自動機械学習): アルゴリズムの自動選択とハイパーパラメータ最適化
- データセットとデータストア: MLの学習データの管理方法
- モデルの評価指標: 回帰(MAE・RMSE)と分類(精度・適合率・再現率)の評価方法
コンピュータービジョン(ドメイン3)
- 画像分類: 画像を特定のカテゴリに分類するAIモデル
- 物体検出: 画像内の複数の物体を検出し、位置を特定
- 顔認識と分析: 顔の検出・属性分析・感情分析
- Azure Computer Vision / Custom Vision: Microsoftの画像認識AIサービス
- Azure Video Indexer: 動画の分析とコンテンツのインデックス化
自然言語処理(ドメイン4)
- テキスト分析: 感情分析・キーフレーズ抽出・言語検出
- Azure Language Service: 自然言語処理のマネージドサービス
- 翻訳: Azure Translator APIによる多言語翻訳
- 音声認識・合成: Azure Speech Services(STT・TTS)
- Azure Bot Service: チャットボット開発のプラットフォーム
生成AI(ドメイン5)
- 大規模言語モデル(LLM): GPT系モデルの仕組みとTransformerアーキテクチャの概念
- Azure OpenAI Service: GPT-4・DALL-E等のモデルのAPIアクセス
- プロンプトエンジニアリング: 効果的な指示文の設計(Zero-shot・Few-shot等)
- Copilot: Microsoft製品に統合された生成AIアシスタント
- 生成AIのリスク: ハルシネーション(幻覚)・バイアス・著作権問題
4. 効率的な学習方法
学習期間の目安
- IT経験者: 1〜2週間(15〜30時間)
- IT未経験・ビジネス職: 3〜4週間(30〜50時間)
おすすめ学習ステップ
STEP1: Microsoft Learnの公式ラーニングパス
Microsoft Learnに「AI-900:Azure AI Fundamentals」の完全な無料ラーニングパスが用意されています。動画・テキスト・インタラクティブな演習が含まれており、これだけで試験範囲のほぼ全てをカバーできます。まずここから始めましょう。
STEP2: 各AIサービスの「何ができるか」を整理
AI-900で最も重要なのは「どのサービスが何の用途に使われるか」を正確に理解することです。Computer Vision・Language Service・Speech Service・Azure OpenAI Serviceなど各サービスの用途を混同しないよう、表にまとめて整理することをおすすめします。
STEP3: 問題演習
CloudQuizや公式練習問題で実際の試験問題に慣れます。AI-900は比較的難易度が低く、しっかり学習すれば8〜9割の正答率が出せるようになります。
5. 各Azureサービスと用途の対応表
| サービス名 | 主な用途 |
|---|---|
| Azure Computer Vision | 画像の説明生成・物体検出・OCR(テキスト抽出) |
| Azure Custom Vision | 独自の画像分類モデルをノーコードで作成 |
| Azure Face API | 顔検出・感情分析・顔認証 |
| Azure Language Service | テキスト分析・感情分析・エンティティ認識 |
| Azure Translator | 多言語テキスト翻訳 |
| Azure Speech | 音声認識(STT)・テキスト読み上げ(TTS)・音声翻訳 |
| Azure Bot Service | チャットボット開発と多チャネル展開 |
| Azure OpenAI Service | GPT系LLMによるテキスト生成・コード生成 |
| Azure AI Search | インテリジェント検索とRAGパターン実装 |
6. よくある質問 (FAQ)
Q. プログラミング知識は必要ですか?
A. AI-900はプログラミング能力を問う試験ではありません。概念理解とサービスの用途判断が中心です。非技術職の方でも十分合格できます。
Q. AZ-900(Azure Fundamentals)を先に取るべきですか?
A. 必須ではありませんが、Azureの基本概念(リージョン・リソースグループ等)を先に理解しておくと、Azure AI Servicesの学習がスムーズです。Azure未経験の場合はAZ-900から始めることをおすすめします。
Q. 有効期限はありますか?
A. AI-900はファンデーショナルレベルのため、更新不要・永続有効です。
Q. 取得後のステップは?
A. エンジニア向けには「AI-102(Azure AI Engineer Associate)」が次のステップです。データサイエンティスト向けには「DP-100(Designing Data Science Solutions on Azure)」があります。
7. さっそく問題集にチャレンジ!
CloudQuizでは AI-900の対策問題集(全問無料・AI解説付き) を公開しています。Azureの各AIサービスの用途を図解で直感的に理解できるよう工夫した解説付きです。まず1問解いてみてください!